1997年頃、大学院を終了して非常勤講師の頃の作品です。海外のマンガ展に応募したものですが、入選はしませんでした…。でも個人的には自分の表現が形成された時期なのかな、と今になって思います。(ウィンザー&ニュートンの固形水彩絵の具に感動して嬉々として使っていました。最下段の「garbage day」は塗り重ねの面白さを存分に楽しんだ思い出深い作品です。
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各作品の下に「▲作品解説」という文章を追加しました。この文章自体をクリックすると文章が展開します。作品にまつわるちょっとした解説です。併せてお楽しみ下さい。

▲ 作品解説
元々ある森林を切り倒して整備し、また似た様な樹を植樹して公園を作るというナンセンス漫画。似たような発想は多いな、と後から気付く…。

▲ 作品解説
ビルの屋上まで水に浸かった世界で、新車の看板を設置する作業員…って、どこに走る道があるねん!とツッコミを入れるナンセンス漫画。この頃、水の表現を勉強していた。少し感じが掴みかけてきた作品。

▲作品解説
動物が肉体が焼けても骨は残る。では骨の本なら焼け残るかも…?という発想。次の作品と共に応募したので、テーマが「本」だったかも知れない。

▲作品解説
前の作品と共に応募したもの。英単語の「GOD」と「DOG」はスペルガ逆やな…というところから思いついたアイデア。以前、NEW YORKER誌に掲載されていたスタインバーグの作品から着想を得た。(簡潔な線描で星が水面に映っている絵なのだが、星は英単語で「STAR」と描かれていて、水面に映っているのは「RATS」となっていた。水面に映る=反転する、ということを英単語のスペルに当てはめてみたもの。目の付け所が凄いなぁ、と思った。)

▲作品解説
遙か彼方から続くゴミの山。サラリーマンのお父さんが出勤前にゴミを捨てにきたけれど、ゴミを捨てられる場所は突端の僅かなスペースしかない、というナンセンス漫画。英国製ウィンザー&ニュートンの透明水彩とコリンスキーセーブル筆で塗り重ねて色を表現する(重色という技法)のにはまった思い出の作品。捨てられているゴミは、けっこう自分の身の回りにあったものを描いている。


